コペルニクス的転回

バツイチアラサーで社畜の物書きです。気になったことを色々書いていきますよ。

上海日記①しょっぱなからぼったくりに遭う

出張で上海にやってきました。

雨女の宿命で出発日に台風がやってきましたが、離陸の時は雲が多いながらも晴れ間が見えていました。

 

成田空港~上海浦東国際空港の約3時間の道程、機内で映画「殿、利息でござる」を鑑賞。成田空港で購入した西加奈子の単行本を読みつつの視聴でしたが、「ながら読み」とか「ながら勉強」ができるタイプなので、内容はちゃんと理解できました。いい話でしたよものすごく。

驚いたのは、3時間のフライトで離陸時間が14時にも関わらず、軽めの機内食が出たことです。写真は撮り忘れましたが、ごはんと焼き鮭と煮物(鶏肉、にんじん、こんにゃくなど)、きんぴらごぼう、卵焼き、カボチャの煮付け、サラダ、ミートソースパスタ(ゆるゆるのゆで加減でまずかった)、ケーキという献立でした。

あと、飛行機のトイレに窓がついていて(ちょうど便座に座って後ろを振り返ると窓がある)、後ろに首を向けながらという無理な体勢ではありますが、空を見ながら用をたせたので、開放感ありまくりでした。

気圧の関係か、おしっこの出はすこし悪かったですが…

 

浦東国際空港からはリニアモーターカーに乗車し、時速300㎞の世界を体感しました。

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外から見てたら時速300㎞で走っていれば右から左へ猛スピードで流れていくような印象を持つでしょうけど、乗っている分には新幹線と変わらない感じがしました。

空港駅を出てからひなびた田園風景が車窓を流れ続けると、7分で高層ビルがある中規模都市の「竜陽路駅」(終点)に到着。

 

その駅からホテルまでタクシーで向かおうと、タクシー乗り場へ移動しました。

乗り場を見つけ、列に並ぼうと荷物を引きずりながらとぼとぼ歩いていると、乗り場で客待ちしていたタクシー運転手が車を降りてこちらにやってきて、「どこ行くの?連れて行ってあげるよ」(以下「」内はすべて英語)と陽気に話しかけて来たと思うやいなや私のスーツケースを手にとって、自分のタクシーまで運んで積んでしまいました。

 

一瞬、ガイドブックに、声を掛けてくる運転手は怪しいので乗り場に並んでいるタクシーに乗りましょうと書いてあったことが頭をよぎったのですが、確かに声を掛けてきたけど、乗り場に並んでいるタクシーだから大丈夫かな?と判断し、そのタクシーに私も乗り込むことに。

本当平和ぼけ。

ホテルの名前と住所を見せて向かってもらうことになりました。

 

その運転手は「ツァオツァオ」と名乗ったので、一応こちらも自己紹介しなければと「私はマオ。マオって中国語で毛沢東とか猫って意味なんでしょ?ちょっとクレイジーな名前よね」と言ったところ大ウケしたので少し気持ちがよくなりました。

その後も陽気に上海のおすすめの観光地や、ツァオツァオが日本車が好きなことなどなど話していたのですが、ホテルの近くにに到着した途端ツァオツァオの態度が豹変。

 

険しい顔で「代金は590元(今日のレートだと9440円)だ」と宣いました。

 

私は事前情報で、駅からホテルまでの運賃は40元(640円)程度と知っていたので、「それはおかしい。相場と違う」と指摘すると、「メーターは590元になっている」と主張するツァオツァオ。

確かにメーターは590元。どうやら私が乗る前からメーターが回っていたらしい。

ガイドブックに、タクシーに乗ったらメーターが0なのを確認して、メータを回してもらいなさいと書いてあったのに、確認するのを失念してしまいました。無念…。

 

ただ、そのまま引き下がって大人しくぼられる訳にもいかないので、「相場の10倍以上の額を要求するのは、絶対におかしい」と強気の姿勢を固持すると、「じゃあ200元でいいよ。それなら安いでしょ」と半額以下に引き下げてきました。

それでも納得がいかず、「髙い。高すぎる。警察に行こう。中国では政府が泥棒を殺すこともあるんじゃなかったっけ(死刑の表現がわからなかった)。警察じゃなくてもホテルの人呼んできて、ジャッジしてもらおう。それで変だったら警察呼んでもらう」と脅したら、180元に下げてきたけど、それも拒否して、中途半端だけど結局160元(2560円)で妥結してタクシーを降りました。ああ悔しい。でも良い勉強になりました。

初っぱなから中国の洗礼を受けたようでHPが削られてしまい、ふらふらしながらホテルに入りチェックインしようとフロントに行ったら、従業員の英語がわからずさらに疲弊。

 

あまりにもディスコミュニケーションな状況を見かねた従業員から「日本語を話せるスタッフを呼びましょうか?」とありがたい申し出があったので、「お願いします」というと、従業員がフロントの奥に消え、しばらくするとまた一人で戻ってきました。スタッフが不在だったそうです。

 

仕方なくまた苦戦しながら二人で話していると、突然「ワンバンド」と言い出したので、一つのバンド?もしくは中国だからワンさんのバンド?と訝っていたら、紙に「1bed」と書いてきたのでそれで合点がいきました。

シングルルームということね。

 

英語わかんねー!!と頭かきむしりたい気持ちに駆られていましたが、よくよく考えると、従業員の英語のなまりがきつすぎて、リスニングテストのきれいな英語慣れしている耳だと全然何言っているかわからんちんな状態になっているだけだと悟りました。

よかった。

 

その後無事に部屋についたら取材先の中国人の方から電話があり、日本語であいさつと歓迎の気持ちを伝えてくれたので、ほっとして泣くかと思いました。

いろいろあったけど、最後の最後に優しさに触れられて気持ちが和らぎました。

 

少女漫画のように、最初は嫌っていた男の子をだんだん好きになる的な感じで、上海のことも好きになりたいです。